はじめに
先日Coospoというところのサイコンをレビューしましたが、Hammerhead Karoo2というサイコンをレビューする夢を見ましたので、念写した内容も含めて記載します。
入手
なんでこんなものが家にあるの
公式サイト通販では売ってくれません。直接メールしましたがやはりダメであるとのこと。Far Eastの某島国に送ってくれる業者もいないようです。
価格
公式価格はUSD399で、アメリカ国内や、それぞれの販売地域なら送料は無料です。うらやましい。この値段だと、Garmin Edge 1030は十分にカモれますし、日本でセット価格でしか買えないEdge 830よりも安価です。
実物
サイクルコンピュータとしては大型の部類に入ります。ぱっと見はEdge 1030と同じくらいに見えます。液晶のサイズは1030より小さいですが、解像度は圧倒的にKaroo2のが勝ちです。マウントはKarooオリジナルで、Garminマウント互換のアダプタが付属します。ただし、このGarminコンパチブルマウントはかなり緩めなので、別途Oリングなどをつけて少しキツめにしてあげた方がいい、と公式のフォーラムに記載があります。そうしないと横のスイッチを押そうとしたときにマウントが回ってしまい、サイコンがすっ飛びかねません。
今回は試していませんが、nano SIMカードを挿入することができます。そうするとGoogle Mapなどから目的地の検索なんかも可能です。
デフォルトの状態では英語モードになっており、日本語入力はできませんが、サイコン自体は日本語の表示は可能です。Androidとしての機能も持っていますので、アプリを再度ロードして別途IMEなどを入れれば日本語入力も可能でしょう。
端的に言えば、これはサイコンに特化したスマホであります。ソフトウェアはAndroid 8 Oreoベースです。
いろいろ表示項目は選べます。デフォルトでは上記のような感じとなり、画面下半分はリアルタイムの地図表示になります。Edge 820からKaroo2に変更し(た夢をみまし)たが、古いクルマに初めてナビをつけたような、何か進化したような印象を受けました。
Stravaからのルートデータの読み込みも問題なく、ナビゲーション機能もGarminと同等以上に使用できます。少なくともEdge 820Jで何回かしてしまったコースアウトもKaroo2ではそんなこともなく林道までガイドしてくれました。名前のある道路など、日本語でちゃんと表示されました。Garmin EdgeのClimb proと同じような、これから行く先の登り勾配の程度なども表示されるのでなかなか便利です。
普段自分はパワーと左右の3秒間パワーバランス、ケイデンス、スピードその他を表示させています。似たようなパラメータが並びますので、数字に単位がつくといいなあ。
ANT+, BLEによるセンサーの認識も問題ありません。個人的にはこれがきっかけになりましたがVariaのリアレーダーまで表示できるので、ほんとうに便利です。現状のソフトウェアでは、回転数によるスピードメーターと速度の自動調整にバグがあるようで、GPSを利用するか手動調整をするように指示があります。手動で外径を入力することで距離の問題はでなくなりました。ソフトウェアのアップロードも月2回は行われ、比較的サポートも良いようです。
感想
これを常用する前はEdge 820を使用していました。Egde820ではタッチパネルの操作がもっさりしていて操作が通ったかよくわからない、ワンテンポ遅れる欠点があります。現行の830では改善していると思いますが、どうなのかわかりません。一方、EdgeシリーズはGarmin connectやヘルストラッカーと併用した場合の総合力はやはり最強と言わざるを得ません。
Hammerhead Karoo2については、雨の日やグローブ装着では操作がしづらいタッチパネルを補完するように物理キーがちゃんとあり、ストレスなく動作することはすばらしいと思います。
というわけで、Hammerhead Karoo2は単体では正直最強のサイコンと考えます。あえて欠点を記載すると以下の通り。これら欠点も多少は改善できていると思われますし、国内での販売が正直望まれます。
- サイコンの機能としては問題ないが、Garmin connectなどの周辺アプリについてはGarminに一日の長がある
- スピードセンサーの自動調整にまだバグがある(2021.9.23リリースのバージョンで改善したと書いてありますが、まだ確認してません)
- たくさんの項目を表示できるが、単位が表示できないため表示位置を覚えないとなんの項目が表示されているか咄嗟に判断できないことがある
- Garmin互換マウントがゆるい
- EdgeにあるようなトレーニングメニューやFTP計測、VO2 max推計機能などがない
- 国内での扱いがない
正直なところ、USD399に相当する価格で国内販売してほしいです。日本では技適の問題があるため、このレビューは夢の中身になりますが、 高級サイコン=Garminのアンチテーゼとなりうると感じました。
仮にこのサイコンがあまり流行らなくって物理的なデバイスの販売をあきらめたとしても、おそらくAndroidベースのソフトウェアサイコンとしてやっていけるんだろうと思いました。