アメリカにいるのでLevi’s 501を買ったよ

こんにちは。

どなたが読んでいるか存じませんが、いまアメリカにいます。何かとてもアメリカなものが欲しくなったので、リーバイスという会社の501というジーンズを買いました。そんな勿体ぶった言い方をしなくても単純にLevi’sのジーンズを買ったというだけ。喰いたければMcDonald’sに行くですよ。

501っていうのはリーバイスのもっとも(世界的に)有名なジーンズのモデル名です。今となってはちょっと古くさい感じもする、というのと、そのせいかさらに番号が同じでも年代ごとにシルエットが違ったりして、さらにはもちろん番号ごとにシルエットが違ったりして買う人はいろいろ考えなければいけないという点で素人には意味不明です。まあジーンズというのは作業着でそんなに難しいことを考えてはいけない、というと合点がいきます。年代を通じての特徴としてはジッパーが発明される前(ないし、生地が縮むのでジッパーだとフロントが意味不明にのたうつ)だったのでボタンで前を留めなきゃいけないということと、使われている綿の防縮加工ができない時代だったので洗って乾かすと縮む、ということです。それを逆手に取ってshrunk to fit youなど宣伝がなされています。最近は防縮加工やらポリエステル混やら、その原則も破られつつあって本当に何がなんだかわかりません。

リーバイスは2003年にアメリカの工場をすべて閉鎖しました。以降のリーバイスの製品は外国製になるか、国内(アメリカ)製だとしても自社工場ではなく、全て外注工場の生産になります。

アメリカ人のなかでも”made in America”にこだわっているひとは結構多いらしく、2003年以降も米国産のジーンズを探している人がいるようです。もともとリーバイスの生地をつくっていたのはコーンミルズという会社で、ノースカロライナ州にあった工場はリーバイスのジーンズが外注になったあともその生地を生産していました。過去形で書いたのはノースカロライナにある工場は昨年で閉鎖になったからです。外注工場であれどこであれ、伝統的なリーバイスの生地のジーンズは今後もう手に入りません。実はデニム生地に関しては日本の岡山県の児島やら倉敷が国際的にも有名で、マニアな人はそのあたりのジーンズを買い求めるようです。私は個人的にはSOMETを応援しています。

ノースカロライナって近いじゃん、というあたりで今回の話が始まりました。が、私が買おうとした時点でコーンミルズのデニムをつかったジーンズはもう普通には売っていません。というわけで安直にAmazonにあった一番安い501を購入しました。確か$20以下だったと思う。そう、日本ではリーバイスのジーンズは結構高いですが(私の中学生のときの記憶で501は11,800円だったと思う。)、こっちではちょっと探せば$50以下で買える普段着です。大金をはたく買い物ではありません。私が購入した501ですが、私のはパキスタンで生産されていたようです。とんでもなく遠くから運ばれてきたアメリカのジーンズです。残念ながら、購入して半年ほどで、フロントのボタンのあたりがほつれてきました。普通に(もちろん他の服も着ていたので、実際は20%位の使用率でしょう)穿いていたのですが、まあ2000円もしないしこんなもんだろう、と思っていたのですが、ある日levi.comのサイトでwarranty claimというところを見つけ、まあこれも何かの経験だろうということで製品を送ってみました。購入時のamazon.comの記録を添付して、郵送してみたところ、なんと。

Thanks for reaching out and sending us your Levi’s for review. First off, sorry for any problems you may have had with our garments. We try our best to make products that last, but this time we fell short. We promise to do better next time.

In the meantime, we’ve taken a look at your garments and have requested a replacement to be sent to you. You should receive a package from us within three weeks.

なるメールが届き、新しいのを送ってくれるそうです。今度はmade in Egyptの501(マニア向けにいうけど501-0000でいわゆるrigidなメジャーなやつだ。501-01と0000の違いはよく知らねぇ)が届きました。あらゆる製造業がアウトソーシングの時代にあって、国を代表するブランドとしての矜持をみた気がします。

もちろん、アメリカは消費者保護がしっかりしていて交換やら返品やらはかなりスムーズにいく、というのがあります。ただいきなりメールでsorryというのはかなりアメリカとしてはすごいことなのではないかと思いました。正直「おまえこのくらいのはおまえの責任だろう、ほっとけおら」という反応を予想していましたから。

ちなみに全部アメリカ製のジーンズっていうのもまだ結構あって、bluer denimというところのも安かったので購入しました。ここはKickstarterで始まった新しいブランドで、全部アメリカ製、っていうのを正面に出しています。Gerogia製のコットンを使用しており、Cone millesのデニムだそうです。かたちは奇をてらってなく私のようなおじさんでも対応可能です。多分米国外の発送も引き受けてくれます。でもって安い。他にはtexas jeansというやつを買いましたが、どちらかというとコレは good old jeansという感じがしました。

というわけで内需拡大のため、アメリカにいるならアメリカの何かを買いましょう。日本に帰ったら日本の何かを買います。

 

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